理事長挨拶
高齢の方に対する診療には「心技体」の医療が必要であると考えています。「心」とは心理・精神面での治療、「技」とは四肢運動障害、言語・嚥下障害等に対するリハビリテーション治療、「体」は肺炎、高血圧症、糖尿病等の身体疾患の治療を意味します。高齢化が進む現在、高齢の方は認知症、うつ病、高次脳機能障害を合併する率が高くなり、同時に四肢運動障害、言語・嚥下障害及び身体疾患を伴って、リハビリテーション病院を受診することが多くなると予想されます。また、病気や障害を抱えても可能な限り、住み慣れた地域・環境で生活を継続したいという在宅医療へのニーズは日増しに高まっています。
今後は理事長として引き続き、小金原地区及び松戸市内の認知症患者に対する早期発見、病状の改善を目指して参ります。高齢化率が最大となる2040年を念頭に置き、認知症になっても長く住み続けられる街づくりに取り組んでいきたいと考えております。
医療法人社団 弥生会 理事長 旭 俊臣
院長挨拶
高齢化を迎え、多くの疾患は治すものから付き合っていくものへと変わりつつあります。当院の使命は医療・介護連携、つまりキュアとケアを有機的に行い、地域に貢献することです。
一つには、急性期病院で治療を行った患者さまをお引き受けし、多職種が関わりながら回復期リハビリを通じて全人的医療を行うことで、さらなる体の回復を目指し、退院後も在宅生活が継続できるよう支援を続けることにあります。
またもう一つは、体は元気であっても認知機能の低下によって普段の生活に支援が必要な方に、適切な医療・介護サービスを受けるための支援を行うことです。最近は新薬の話題など、認知症について新聞やテレビで取り上げられることが多くなりました。認知症は、将来最もなりたくない疾患の常連だそうです。多くの認知症は「なんとなく忘れっぽくなった」から始まります。この状態を「軽度認知機能障害」といいます。現在、心理検査や画像検査を組み合わせて行うことで、将来症状が進むのかどうか分かるようになってきました。また認知症の薬を服用することで進行をある程度抑えられるようになっています。
当院には、神経内科・精神科・老年科の各専門医がおり、認知症の方のいかなる困りごとにも対応できる体制を整えています。また、医療・介護連携を具現化すべく、院内の千葉県認知症疾患医療センター、関連施設の小金原地域包括支援センター、栗ヶ沢訪問看護ステーションが一体となって、物忘れでお困りの方に早期に関わりながら、いつまでも住み慣れた街で生活できるよう支援をしてまいります。
医療法人社団 弥生会
旭神経内科リハビリテーション病院
院長 松井敏史